某日の下り新幹線の車内。若い女性の二人連れ。
一人が切符をなくしたようで、スマホを見てウェブにはこう書いてあるよと言ってみたり、改めてあちこち探してみたりだが、車掌氏からの「なくした切符は駅でも見当たらないようです」との言に落胆している。諦めたか、「いいよ、もう寝よう」と。
娘を持つ身でもあり、気の毒だなと思っていたが、自分にできることもなく、声をかけたりすれば却って怪しまれたりし兼ねないご時世。
こういう時、車寅次郎であればどうするかな、などとぼんやり考えてみた。
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「どしたい、お嬢さん、切符をなくしたのかい。よし、俺が車掌に話をつけてやらあ」
と車掌室に殴り込み。
「おい車掌さんよぉ、見ろ、このお嬢さんは、雪深い青森からなぁ、女工の仕事でやっとの思いで貯めたお金で、東京に行って来たんじゃねえか。改札を通ったんだから切符は持ってたに決まってるじゃねえか。何とかしてやれよ!」
米倉斉加年演じる気の弱そうな車掌。
「お、お客様、きっ、規則ではもう一度買っていただくことになっておりま・・・」
「なんでぇ、なんでぇ規則、規則って、血も涙もねえのかい。これだから国鉄はダメなんだ!」
「お客様、もう国鉄ではございませんで、JRで・・・」
「ゼーアールだが何だか知らねえが、ちったぁ気の利いた計らいはできねえのかい!ほら見ろ、お嬢さん困ってるじゃねえか!」
「(青森弁で)寅さん、もういいでば。ねぐしたオラが悪いんだから・・」
と、寅、件の札入れをポンと置き、
「車掌さんよぉ、それじゃお代は、こっから取りな。それなら文句ねえだろ!」
と、車掌が財布を恐る恐る覗くと、そこには500円札が一枚。
「お客様、これでは少し・・・」
「足りねえってのか?」
財布の中身を見た寅はじめ、一同バツの悪い表情に。
場面は変わり青森駅頭。3人が笑いながら歩く様子。
切符は無事見つかり、
「寅さん、オラ、どうすっぺがど思ったよぉ」
「ほんとだな、俺もどうなるかと思ったよ(笑)」
「お財布さ、お金入ってないんだからぁ(一同大笑い)」
「ところで寅さん、これからどうするの?よかったらウヂさ泊まっていかない?」
と行った先には、出戻りの綺麗なお姉さんがいて・・・
あとはお約束の展開。
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このくだらぬ妄想の元は、huluというネット配信TV。「男は・・・」シリーズも毎月3本ほど新規配信されるのを楽しみに拝見している。本シリーズは、若いころからオラも不惑GMも好んで見ていたが、その息子(拙ブログでは「ワレラガムスコ」と称している彼)、若いくせに全話見たという見どころのある奴。
さて、今週末公式戦開幕となるが、果たして出番はあるか。
ラグビーのラの字もない話に始まり、久々にKSWネタで〆るわけである(多少ムリクリ感はご容赦を)。